
SPF 30からSPF 50に上げると防御力は確かに高まりますが、その差は控えめです。試験条件下では、SPF 30は日焼けを起こす紫外線を約3.3%透過させます。SPF 50では2%です。よく目にする96.7%対98%という数字から受ける印象とは異なり、SPF 50は透過する紫外線量を40%減らすことになります。日常使いの基本には、ブロードスペクトラムのSPF 30が適しています。長時間、または強い紫外線を浴びるときは、十分な量を塗ることを前提に、ブロードスペクトラムのSPF 50を選びましょう。
SPFの数値は何を表すのか
SPFは比率であり、時間を示すものではありません。肌にわずかな赤みを起こすのに必要な紫外線量を、日焼け止めを塗った肌と何も塗っていない肌で比較したものです。現行の試験規格ISO 24444:2019は、太陽の紫外線によって生じる赤みへの防御力を測定します。
試験では、平方センチメートルあたり2ミリグラムの量を均一に塗布します。実際の肌はこすれたり汗をかいたりし、塗り方にもむらが生じます。日差しの強さも、場所、季節、雲の状態、時刻によって変わります。ですから、SPF 30は屋外で30時間過ごせることを約束するものではなく、SPF 50も50時間を約束するものではありません。
| 表示 | 赤みを起こす紫外線の透過率の目安 | 防がれる紫外線の割合の目安 | 注目すべき違い |
|---|---|---|---|
| SPF 30 | 1/30、つまり3.33% | 96.67% | 基準 |
| SPF 50 | 1/50、つまり2.00% | 98.00% | 透過する紫外線量がSPF 30より40%少ない |
これらの割合は、SPFの逆数から求めています。使用条件を管理した環境で、赤みを起こす作用に応じて重み付けした紫外線量を表しています。どちらの日焼け止めもすべての波長を遮断するという意味でも、SPF 50が皮膚がんのリスクを40%下げるという意味でもありません。
「わずか1%多いだけ」では誤解を招く理由
防いだ紫外線の割合だけを見ると、役立つ比較が見えなくなります。96.7%と98%の差は1.3パーセントポイントです。しかし、残る紫外線量は3.3%から2%に減ります。つまり、赤みを起こす作用に応じて重み付けした紫外線は、SPF 30ではSPF 50の約1.67倍透過します。
強い日差しを何時間も浴びるときには、この余裕が意味を持つことがあります。紫外線を浴びる時間が短く、浴びる量も少ない日には、多くの人が考えるほど大きな意味はありません。また、この計算から、しわ、色素沈着、がんにどれだけの差が出るかを正確に予測することはできません。こうした影響は何年もかけて蓄積し、UVA防御力、行動、紫外線を浴びる総量によって変わります。
SPF 50は屋外でもSPF 30を上回りました
有用な直接比較試験として、Corinne Grangerらの研究があります。2022年の無作為化屋外試験には、肌の色が明るめから中程度の成人65人が参加しました。研究者は、SPF 15、30、50+の標準日焼け止めを、背中の別々の部位に2 mg/cm²の量で塗布しました。その後、参加者はモーリシャスの強い〜極めて強い紫外線の下で、2時間または3時間過ごしました。
SPF 50+では、SPF 30に比べて24時間後の赤みが少なく、8日後の色素沈着も少なくなりました。差は統計的に有意でした。市販のSPF 50製品も、SPF 30の標準日焼け止めを上回る結果を示しました。
これは表示数値の計算だけよりも強い根拠ですが、限界もあります。日焼け止めは量を測って背中の小さな範囲に塗布されており、自分で顔や体に塗って動き回る条件とは異なります。参加者の多くは、自身の民族的背景をヨーロッパ系白人と申告していました。ISDINが研究資金を提供しており、複数の著者が同社の社員やコンサルタントでした。検証したのは1回の強い紫外線曝露であり、何年にもわたる日常使用ではありません。

塗り方で優位性が失われることもあります
容器に記載された数値は、試験で使われた量を塗ることが前提です。2012年の研究で、Teramuraらが普段どおり自分で塗ったときの量を測定したところ、約1 mg/cm²でした。これは試験時の厚さの半分です。高SPF製品の塗布を調べたこの研究では、塗布層が薄くなるほど防御力が低下することもわかりました。2回塗るように伝えると、平均は2 mg/cm²近くになりました。
塗り残しも、防御が弱くなる原因です。Ida Heerfordtらは、31人のボランティアが日焼け止めを塗った後、ブラックライトの下で撮影しました。1回の塗布では、手の届く肌のうち、塗られずに残った割合の中央値が20%でした。この2018年の塗布範囲の研究では、20分後に2回目を塗ると、その割合は9%に減りました。
ただし、2回塗るとSPFが2倍になると証明されたわけではありません。ブラックライト写真でわかるのは製品が塗られている場所であり、各部位の防御力ではありません。当サイトのUVカメラでわかること、わからないことのガイドで、この限界を解説しています。
実践上のポイントはシンプルです。十分な量をむらなく塗ったSPF 30は、薄くまばらに塗ったSPF 50を上回ることがあります。紫外線を多く浴びる日は、意識して2回塗ると塗り残しを減らせます。ただし、その後の塗り直しが不要になるわけではありません。
UVA防御力は別に確認しましょう
SPFが主に評価するのは、日焼けを起こす紫外線への防御力です。UVA防御力の全体を表す数値ではありません。UVAは肌の老化に関わり、目立つ日焼けの赤みがなくても色むらを悪化させることがあります。
欧州委員会の日焼け止めに関する勧告では、UVA防御指数を表示SPFの少なくとも3分の1とするよう求めています。また、臨界波長を少なくとも370ナノメートルとしています。これらは最低基準なので、製品により高いUVA防御性能の表示があれば、それも比較しましょう。
米国では、「ブロードスペクトラム」の表示に求められる規制上の試験が異なります。FDAのガイダンスでは、臨界波長が少なくとも370ナノメートルであることを求めています。どこで購入する場合も、SPFの数値とともにUVA防御性能の表示を比較しましょう。

SPF 30とSPF 50の選び分け
| 状況 | まず選びたいもの | 理由 | 主な限界 |
|---|---|---|---|
| 短時間だけ外出する普段の日 | ブロードスペクトラムのSPF 30 | 十分な量を塗れば高い防御力が得られます | 十分な量と塗り直しは必要です |
| 海辺、ハイキング、屋外作業、または紫外線が強い環境 | ブロードスペクトラムのSPF 50 | 透過する紫外線量が少なく、より余裕が得られます | 日陰、衣服、帽子の代わりにはなりません |
| 水泳や大量の汗をかくとき | 耐水性のあるSPF 50 | 紫外線を多く浴びる厳しい条件では、SPFの高さが余裕につながります | 表示された耐水時間を守り、タオルで拭いた後は塗り直してください |
| SPF 50はモロモロが出る、しみる、肌が灰色っぽく見えるため、少ししか使わない | 快適に使えるSPF 30 | 実際の使用では、しっかりと全体を覆えるほうがよい選択です | どれも同じ使用感だと決めつける前に、別の処方のSPF 50を試してください |
| 光線過敏、皮膚がんの既往、または日光への感受性を高める薬の使用 | 医療の専門家による個別の助言 | 紫外線対策の計画に、より厳しい制限が必要な場合があります | どちらの表示も、それだけで完全な対策にはなりません |
どちらのSPFでも防御力を保つ方法
- UVA防御性能が明確に表示された製品を選びましょう。泳ぐときや汗をかくときは、耐水性も備えたものを選びます。
- 露出しているすべての部位を、十分な量でむらなく覆いましょう。欧州のガイダンスでは、試験時の厚さに相当する量は、平均的な成人の体全体で小さじ約6杯とされています。
- むらなく塗るのに役立つなら、強い紫外線を浴びる前に2回塗りましょう。耳、首、髪の生え際、手の甲を確認してください。
- 屋外では少なくとも2時間ごとに、また水泳、発汗、タオルで水分を拭き取った後にも塗り直しましょう。製品ごとの使用方法に従ってください。
メイクを薄く塗っただけで、必要量の日焼け止めを塗れたと考えないでください。SPF入りファンデーションが日焼け止めの代わりになりにくい理由をご覧ください。メイクのために塗り直しが難しい場合は、朝の1回の塗布で1日中持たせようとせず、当サイトの根拠に基づく塗り直し方法を使ってください。

Oscar Nascimento
GlowUp Face 編集ライター
Oscarは、科学的根拠に基づくスキンケア、ヘルスケア、ルックスマキシング、見た目に関する社会・経済研究について執筆しています。
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