
生え癖に合う髪型は、根元の毛流れを生かすものです。前髪に生え癖がある場合は、その流れに沿って流せるだけの長さを残します。頭頂部では、割れ目を覆えるだけの重さを残すか、その一帯を意図的に短くそろえます。襟足では、跳ねる部分より上か下でカットラインを決めます。顔型だけで選ばないでください。まずは生え癖の場所、毛量、髪質、スタイリングにかける時間を確認します。
生え癖は髪の傷みではなく、生え方のパターンです
生え癖とは、髪を収めたい方向とは逆向きに生えている部分のことです。頭頂部で渦を巻く、生え際で立ち上がる、襟足近くで跳ねるといった形で現れます。
Samlaska、James、Sperlingは、1989年のJournal of the American Academy of Dermatologyで、前側の生え癖は生え際のどこにでも現れる可能性があると報告しました。また、頭頂部につむじが1つ、または2つあることを、頭皮に見られる正常なパターンとして記述しています。
ZieringとKrenitskyは、2003年のDermatologic Surgeryで534人の患者の写真を検討しました。自然なつむじを5種類に分類し、主な違いは渦の方向と巻き方の強さにありました。この研究は毛髪再生のためにつむじを分類したもので、髪型を比較したものではありません。
この限界は大切です。カットで毛流れを隠したり、生かしたり、目立たせたりすることはできますが、毛包の位置は変えられません。あらゆる生え癖に最適だと研究で裏付けられた髪型はありません。役立つのは、毛流れに沿わせるか、重さで抑えるか、立ち上がりを髪型の一部として生かすかを決めることです。
生え癖に合う髪型の選び方
清潔で乾いた髪を、普段の分け目にした状態から始めます。根元用パウダーやセット力の強いスタイリング剤は使わないでください。鏡を2枚使うか、誰かに頭頂部を真上から撮影してもらいます。髪が渦を巻く、割れる、立ち上がる場所を探します。
これは編集部が提案する自宅での確認方法であり、妥当性が検証されたテストではありません。カットで対応する必要のある生え方を確認できます。仕上がりを予測したり、美容師の判断に代わったりするものではありません。
| 場所 | 見られる状態 | 手間を抑えるための最初の候補 | 美容師にお願いすること |
|---|---|---|---|
| 前側の生え際 | 根元が横に流れる、または額から離れるように立ち上がる | 中央からずらした分け目、横に流す前髪、立ち上がりに沿わせる長めの前髪 | 前髪を真下に引っ張らず、乾いたときの自然な落ち方に合わせて切ってもらう |
| 頭頂部 | 渦の中心が開いて割れ目が見える、または毛束が立つ | 中心をまたいで覆える長さを残すか、頭頂部全体を短くそろえて毛束に動きをつける | つむじの収まり方を美容師が確認するまで、その部分の重さを残してもらう |
| つむじが2つある場合 | 2つの中心から別々の方向に割れ目ができる | 両方の中心を覆う広めの範囲に長さを残すか、意図的に短いクロップヘアにする | 切る前に両方の中心を確認し、乾いた状態でもう一度確認してもらう |
| 襟足やこめかみ | 乾くとすぐに毛先が外へ跳ねる | 跳ねる部分より明確に上で切るか、その下まで落ちるだけの長さを残す | 髪が自然な方向に収まった状態で輪郭を決めてもらう |
扱いに困りやすいのは、中途半端な長さです。重さが出るほど長くはない一方、一部分だけが分かれて見える長さはあります。切り始める前に、提案されたカットラインが生え癖の部分にどうかかるか、美容師に示してもらいましょう。
同じカットでも毛量と髪質で変わります
髪が細いことと、毛量が少ないことは別です。細さは髪1本の直径を表します。毛量は、一定の範囲にどれだけ髪が生えているかを表します。髪が細くても毛量が多い場合も、髪が太くても毛量が少ない場合もあります。
頭頂部の割れ目からすでに頭皮が見えている場合、その部分を大きくすくと、割れ目がさらに目立つことがあります。中心の周りは重さを残してもらいましょう。毛量が多い髪や太い髪では、少し量を減らすと形が収まりやすくなることがあります。美容師は量を減らす前に、自然な落ち方を確認する必要があります。
髪質が大切な理由はほかにもあります。Thibautらは、2007年のInternational Journal of Dermatologyで、直毛から強いカールのある髪までを比較しました。その結果、毛髪繊維の曲がり方に関連する構造上の違いを確認しました。この研究はカットを比較したものではありませんが、直毛の参考写真をカールのある髪にそのまま当てはめることはできないと確認できます。
髪質や毛量が似ている参考写真を持参しましょう。カールや細かく強い縮れのある髪は、普段の縮み具合と分け目を美容師に見てもらいます。最後の細かな調整に入る前に、乾いた状態で確認してもらいましょう。

顔型は髪の動き方の後に考えます
まず、毎日根元の毛流れと格闘しなければならない髪型を候補から外します。そのうえで、顔や眼鏡、好みに合う輪郭を選びます。髪型選びで顔型をどの程度重視すべきかのガイドでは、髪質や普段の手入れをより重視したほうがよいことが多い理由を解説しています。
最もよくかける眼鏡を持参しましょう。眼鏡のつるによって、サイドの短い髪が収まる位置が変わることがあります。眼鏡をかける人のための髪型ガイドでは、前髪、サイドのボリューム、フレームとの間隔を比較できます。
年齢だけでは、役立つ判断基準になりません。今の毛量、自然な髪質、毎朝スタイリングにかける時間のほうが、美容師にとって有用な情報です。
プレビューで確認するのは生え癖ではなくシルエットです
写真を使ったプレビューは、長さ、前髪の幅、分け目の位置、眼鏡とのバランスを比べるのに役立ちます。生え方に逆らう髪型を候補から外した後で、自分の写真でヘアスタイルのプレビューを試すことができます。
結果はシルエットの確認として捉えてください。写真ツールでは、髪の太さを触って確かめたり、隠れた根元の向きを見たり、湿度が仕上がりにどう影響するかを予測したりすることはできません。候補が2つ残った場合は、2つの髪型を比較するチェックリストで、手入れの負担と伸びてきたときのリスクを判断しましょう。

具体的に書き込んだ要望メモを美容室へ持参します
「似合う髪型にしたい」だけでは、美容師が判断する材料はほとんどありません。生え癖の場所、普段の手入れ、自分では維持できない仕上がりを伝えましょう。
伝え方の例です。「つむじが2つあり、2か所で髪が割れます。毛量は中程度で、ウェーブがあります。自然乾燥させ、スタイリングにかける時間は約5分です。毎日熱を使わずに、鎖骨くらいの長さのロングボブにしたいです。両方のつむじの中心を覆えるだけの重さを残してください。量を減らす前に頭頂部を乾いた状態で確認し、その後、普段の分け目でどう落ちるか見せてください。その形が難しい場合は、希望に近く、手入れの負担が少ない髪型を見せてください。切り始める前にお願いします。」
このメモを伝えれば、美容師は守るべき条件、手入れにかけられる時間、参考写真から調整してよいことを把握できます。こうした具体的な情報は、顔型の分類名よりも役立ちます。
美容室でのブローだけでカットを判断しないでください
Wortmann、Stapels、Chandraは、2010年のJournal of Cosmetic Scienceで、人の髪を水で一時的に形づけたときの挙動をモデル化しました。この研究では、水、湿度、時間が、曲げた毛髪繊維が元に戻る過程に影響することを示しました。毛髪繊維のモデルであり、髪型の試験ではありません。
ここから実用上言えることは限られます。きれいなブローによって、その髪型に毎日必要な手間が見えなくなることがあります。ロールブラシや熱を使う器具なしでどう仕上げるのか、美容師に説明してもらいましょう。その方法を自分で繰り返すつもりがなければ、美容室での仕上がりを普段も再現できる結果だと考えないでください。
毎日の手入れを短くしたい場合は、来店前に、この手入れが楽な髪型を選ぶチェックリストと予定している髪型を照らし合わせましょう。自分に合う髪型とは、いつもの朝でも扱いやすい髪型です。

Oscar Nascimento
GlowUp Face 編集ライター
Oscarは、科学的根拠に基づくスキンケア、ヘルスケア、ルックスマキシング、見た目に関する社会・経済研究について執筆しています。
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