
くせ毛は濡れた状態と乾いた状態、どちらで切るべき?
くせ毛を濡れた状態で切るか、乾いた状態で切るかは、普段の髪の仕上げ方と目指す形によって変わります。どちらかが常に優れているわけではありません。実用的な目安として、自然なカールを生かしていて、仕上がりの輪郭を調整したい場合は、ドライカットか、乾いた状態から切り始める方法を選ぶとよいでしょう。ウェットカットは、整然としたブロック分けや、基本構造を大きく変えるカットに向いていることがあります。ただし、帰る前に乾いた状態で確認してもらうよう頼みましょう。両方を組み合わせるハイブリッドカットもできますが、引用した研究からは、サロンでどの方法がよりよい仕上がりをもたらすかは明らかになっていません。
科学から分かること
水は、力が加わったときの毛髪線維の反応を変えます。そのため、濡れた状態と乾いた状態の測定結果は、必ずしも一致しません。Franz Wortmannらは、未処理、ブリーチ処理、熱処理をした毛髪の引張試験を比較しました。一部の測定値は両方の状態で連動しましたが、硬さは異なる反応を示しました。この2022年の研究は実験室での試験であり、ヘアカットの比較試験ではありません。
髪の形状も、結果を左右する要素です。実際には、濡らして引っ張った毛束では、乾くまで部分ごとの違いが見えないことがあります。Elsabe Cloete、Nonhlanhla Khumalo、Malebogo Ngoepeは、2019年の総説で、毛髪線維を非常に複雑な生物学的構造として説明しています。頭全体の髪は数多くの線維からなり、すべてが同じ曲線を描いているわけではありません。
研究から分かるのは、そこまでです。引用した論文は、濡れた髪と乾いた髪で反応が異なる理由を説明しています。どちらかのカット方法のほうが、形がよくなる、長持ちする、ダメージが少ないと証明しているわけではありません。
以下は実用的な判断の目安であり、比較試験で検証されたルールではありません。普段の髪の形を美容師に伝え、乾いた仕上がりをどう確認するかを決めるためのものです。
どんな髪にも当てはまる縮み率は参考にしないでください。これらの論文のどれも、あらゆるカールのパターンとスタイリング方法に共通する単一の数値を裏づけていないためです。普段どおりに仕上げた自分の髪を測りましょう。
乾いた状態の輪郭を最も重視するならドライカット
ドライカットでは、その日にそれぞれのカールがどの位置に収まっているかを美容師が確認できます。そのため、毛先のライン、前髪、顔周りの毛を、決まった位置に仕上げる必要がある場合に役立ちます。
ドライカットや、乾いた状態から切り始める方法は、次のような場合に有力な選択肢になります。
- 普段は自然なカールを生かしています。
- 場所によって縮む程度が目に見えて異なります。
- 長さを保ちながら輪郭を変えたいです。
- 前髪や短い顔周りの毛を、乾いたときに狙った位置で正確に仕上げる必要があります。
- カールごとにシルエットのバランスを整えてほしいです。
サロンから別の指示がなければ、髪を乾かし、普段どおりに整えた状態で来店しましょう。普段のカールの状態が分からなくなるなら、まっすぐに伸ばさないでください。洗髪と洗髪の間に状態が大きく変わる部分があれば、伝えましょう。
ドライカットで分かるのも、ある時点のスタイリングの状態です。最もよく使う分け目や、普段使うスタイリング剤とその使い方を美容師に伝えましょう。また、大きくデザインを変えるために髪をきれいにブロック分けする際には、水による扱いやすさを得にくくなります。
構造づくりとブロック分けを最も重視するならウェットカット
濡れた髪は、くしでとかして、扱いやすい毛束に分けられます。そのため、長さを大きく変える場合、毛先のラインをはっきりさせる場合、髪を持ち上げる高さや角度を一定にして作るカットに役立つことがあります。
ウェットカットは、次のような場合に適していることがあります。
- 長さを大幅に短くします。
- カールごとの細かな調整よりも、しっかりした土台の形を作ることが主な目的です。
- カールを生かすだけでなく、カールを伸ばしたスタイルやストレートにもよくします。
- 担当の美容師が、乾いた後に普段どのようにカールが戻るかを把握しています。
- 施術に、髪を乾かして最終的な輪郭を確認する工程が含まれています。
注意点は単純です。濡れた状態の長さは仕上がりの長さではなく、濡れた状態ではそろっていた毛先のラインが、乾くと不ぞろいになることがあります。Steven Breakspear、Bernd Nöcker、Crisan Popescuが2024年の毛髪の結合に関する総説で説明しているように、水は水素結合とケラチン線維の力に対する反応に影響します。
切り始める前に、乾いた状態での目標を共有しましょう。「3インチ切ってください」よりも、「乾いたときに鎖骨の位置にくる長さ」のほうが明確です。カールが戻って縮む分の余裕を残してもらい、普段どおりに乾かした後で仕上がりを確認しましょう。
ハイブリッドカットなら両方の見落としを補えます
ハイブリッドカットでは、まず乾いた状態で髪を確認し、濡れた状態で主な構造を作り、最後に乾いた状態で形を整えます。別の方法では、乾いた状態で大きくカットし、濡らしてブロック分けした髪で細部を整えます。
これは研究で優位性が証明された方法ではありません。それぞれの方法で見落としやすい点に対処するための、実用的な方法です。濡れた段階ではブロック分けを調整しやすく、乾いた段階では実際に普段過ごすときの形が分かります。
そのサロンで「ハイブリッド」が具体的に何を意味するのか、確認しましょう。名前だけでは、ほとんど分かりません。役立つのは、切る前に普段のカールの状態を見てもらい、最後に乾いた状態のシルエットを確認するという取り決めです。
5つの質問で方法を選びましょう
- 普段はどんなスタイルで過ごしますか? たまにストレートにしたり、カールを伸ばしたりする日の状態ではなく、普段の状態に合わせて選びましょう。
- どの部分の仕上がり位置を正確に決める必要がありますか? 前髪、顔周り、毛先のラインに厳密な仕上がり位置がある場合は、乾いた状態での確認がより重要になります。
- 縮み方にむらがありますか? 想定より短く仕上がる部分を伝えましょう。
- どのくらい大きく変えますか? 構造を大きく変える場合は、濡れた状態でのブロック分けが役立つことがあります。
- 美容師は乾いた状態で確認してくれますか? 濡れた状態でカットした後は、どの場合もこの確認が仕上がりのずれを防ぐのに役立ちます。
カールのタイプを示す番号だけでは、好みの長さ、普段のスタイリング状態、目指す輪郭は分かりません。Gabriela DanielsとMaxi Heitmayerは、14人を対象とした質的調査の後、Prolificを通じて、自分の髪がタイプ3Cまたはそれ以上に強いカールだと申告した英国の女性212人に調査を行いました。2024年の論文では、長さやカールのタイプよりも、目標や捉え方のほうが、自分の髪への肯定感と強く関連していました。測定した結果は髪への肯定感であり、ヘアカットの質ではありません。また、便宜的抽出を用いているため、結果を広く当てはめるには限界があります。

美容師が使える参考資料を用意しましょう
普段どおりに髪を乾かしてスタイリングした後、シンプルな照明の下で、肩まで写る鮮明な正面写真を撮りましょう。この写真を、スタイルの方向性を3つ提案するヘアスタイルのバーチャル試着に使います。
それぞれの輪郭、ボリュームを出す位置、前髪の形を比べましょう。ただし、バーチャル試着では、あなたの髪の正確な縮み方、密度、湿気への反応、美容師の技術までは再現できないことを覚えておいてください。
それとは別に、美容師が今の輪郭と特に縮みやすい部分を把握できるよう、横と後ろからも写真を撮りましょう。
カールのパターンが似ている目標の写真と、今の自分の髪の写真を持参しましょう。そのうえで、短く希望を伝えます。「普段はカールを生かしています。乾いた状態で鎖骨の位置にくる長さにしたいです。こめかみの部分がより強く縮むので、乾いた状態で見て、帰る前にもう一度形を確認してください。」
美容師が特定の方法を好むなら、その方法が目標にどう役立つのか、乾いた仕上がりをどう確認するのかを聞きましょう。ブランド名のついた技法の名称よりも、その点が大切です。
よくある質問
くせ毛はドライカットのほうがダメージが少ないですか?
ここで引用した研究は、その疑問には答えていません。濡れた状態と乾いた状態の毛髪線維を比べる試験は、素材としての性質を測るものであり、サロンでのカットによるダメージを測るものではありません。
コイル状に縮れた髪は、必ず乾いた状態で切るべきですか?
いいえ。乾いた状態で確認すると縮み方や左右差が分かりますが、構造を変える場合には濡れた状態でのブロック分けが適していることもあります。目標と普段のスタイリング状態に合わせて決めましょう。
くせ毛をドライカットする前には、髪を洗っておくべきですか?
サロンの指示に従いましょう。美容師は通常、一時的にカールを伸ばしたり、輪郭を隠すスタイリングをしたりしていない、普段のカールの状態を見る必要があるためです。
カールを生かす日も、ストレートにする日もある場合はどうすればよいですか?
どちらの状態をより重視するか、それぞれの頻度はどのくらいかを美容師に伝えましょう。ハイブリッドの方法なら、構造を作ってから、普段最も多い状態で仕上がりを確認できます。

Oscar Nascimento
GlowUp Face 編集ライター
Oscarは、科学的根拠に基づくスキンケア、ヘルスケア、ルックスマキシング、見た目に関する社会・経済研究について執筆しています。
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