富士額とは
生え際の中央が額へ向かってV字に伸びる形です。英語名の「widow’s peak」は早い死別に関する昔の迷信に由来しますが、現在の皮膚科学では自然な形成の個人差とされます。鋭い・やわらかい、幅広い・細いなど形はさまざまで、短く切るか髪を上げると見えやすくなります。10代からある尖りだけでは脱毛について何も言えません。GlowUp Faceでは、直線型、丸型、M字型、不均一と並ぶ5つの形のひとつとして表示します。
参考:: Kyriakou et al. 2021
どのくらい一般的か
研究の対象や、どれだけ小さな尖りまで数えるかで頻度は大きく違います。日本人成人456人の研究では女性約30%、男性約33%に見られました。米国の美容室で女性360人を測った研究では81%、スペインの女性103人では94%でした。正確な割合にかかわらず、男女やさまざまな集団に広く見られ、注意サインというより自然な個人差です。
参考:: Kashiyama et al. 2021; Nusbaum & Fuentefria 2009; Ceballos et al. 2013
こめかみの後退で尖りが見える理由
男性型脱毛では、こめかみが先に後退し、中央が長く残ることが多くあります。ノーウッドII〜IIIがその状態です。角が後ろへ動くと中央が前へ突き出て見え、元は直線的でも富士額のように見える場合があります。逆に、自然な富士額が浅いこめかみを深く見せることもあります。どちらも見るべきなのは尖り自体ではなく、こめかみの角です。
参考:: Norwood 1975
見分ける方法
まず昔の写真を見ます。10代にも尖りがあれば元々の形です。次にこめかみが数年前より深くなったか、左右均一に変わっているかを確認します。角の細く短く透ける毛は進行する後退の手がかりで、周囲と同じ太さなら安定した縁の可能性があります。乾いた髪を上げ、同じ光と距離で1〜3か月ごとに正面を撮りましょう。尖りと角が同じなら形、角が動き続けるなら尖りの有無にかかわらず後退です。
皮膚科に相談する目安
富士額自体には治療も受診も不要です。ゆっくりした後退は、選択肢を知りたいときに皮膚科で相談できます。急に前と横が帯状に後退し、特に眉も薄くなる場合は前頭部線維性脱毛症の兆候の可能性があります。主に閉経後の女性に見られ、未治療では永続的な脱毛を残すことがあります。斑状脱毛、痛みや皮むけ、急な抜け毛も早めの相談理由です。形か変化か迷う場合も、皮膚科でダーモスコープを使い、縁の毛が細くなっているかを確認できます。
参考:: American Academy of Dermatology
