成熟した生え際とは
生え際の形は成長に伴って自然に変わります。子どもの低く丸い生え際は成人初期に少し上がり、こめかみに緩やかな角ができることがあります。生え際を研究する外科医は、病気ではなく通常の成熟として説明します。ノーウッド分類では通常I〜IIに当たります。一般的な変化で、何らかの診断でも将来の脱毛予測でもありません。少し均一に動いて止まることが、進む後退との違いです。
参考:: Rassman et al. 2013; Norwood 1975
成熟を示す手がかり
左右が均一に上がり、こめかみの角は似た形になります。角は深く切れ込まず浅く丸く、縁の毛はすぐ後ろと同じくらい太く長くあります。1年おきの同じ光の写真でもほぼ変わらず、頭頂部の地肌も増えません。どれか1つだけでは証明にならず、何年後かに後退が始まる場合もありますが、そろうと成人の位置に落ち着いた生え際の特徴になります。同年齢の兄弟や父親の形も家族の傾向のヒントですが、予測ではありません。
後退を示す手がかり
男性型脱毛では毛包が徐々に小さくなり、生えなくなる前に細く短い毛を作ります。そのため、こめかみの透けるような細い毛から気づくことがあります。角がノーウッドIIIへ向かって深くなり、数か月おきの写真で変化が続き、頭頂部の地肌も増える場合があります。米国皮膚科学会は、男性では生え際の後退や頭上の薄い部分が最初の兆候になりやすく、10代後半〜20代前半にも始まるとしています。若さだけでは否定できません。近親者にパターン型脱毛があると可能性は高まります。
参考:: American Academy of Dermatology
見誤らずに比較するには
変化はゆっくりで、気にしすぎたり見逃したりしやすく、数か月〜数年わずかなままのこともあります。乾いた整髪料なしの髪を上げ、明るく均一な光、フラッシュなし、同じ距離で、表情を緩めて正面を撮ります。眉を上げると額が動き、見え方が変わります。1〜3か月ごとに繰り返し、2〜3年前の身分証や旅行写真とも比較してください。短く切ると角が見えるため、髪の長さもそろえます。髪は月に約1cmしか伸びないので、2枚の差より複数写真の傾向を見ましょう。
参考:: American Academy of Dermatology
早めの受診が必要な後退
多くの生え際はゆっくり変わりますが、早めの皮膚科受診が必要なものもあります。前頭部線維性脱毛症は、前と横に帯状の後退があり、眉の薄さや脱毛を伴うことが多く、主に閉経後の女性に見られます。未治療では永続的な脱毛につながることがあります。斑状脱毛、急な抜け毛、痛み・かゆみ・皮むけ、新しい薬のあとに始まった後退も、様子見より医師への相談が必要です。女性の生え際も加齢で少し上がりますが、急な変化はその範囲とは異なります。
参考:: American Academy of Dermatology
