こめかみから変わる理由
男性型脱毛では、前の生え際とこめかみが接する角の毛包が、最初に小さくなることが多くあります。ノーウッド分類もそこから始まり、IIは中央の移動が小さいままこめかみが三角形に、通常は左右ほぼ対称に後退した状態、IIIは角が深く、毛がないか薄くなった状態です。中央が長く保たれるため、初期にはM字を描きます。米国皮膚科学会も、生え際の後退や頭上の薄い部分を、多くの男性が最初に気づく兆候として挙げています。
参考:: Norwood 1975; American Academy of Dermatology
こめかみのくぼみだけなら自然な形
子どもから大人になると生え際は変わり、特に角に変化が見えます。健康な日本人成人456人の研究では、こめかみの毛のない範囲が男性約83%、女性約48%にあり、男性で最も多い輪郭は逆三角形のくぼみでした。子どもの頃と比べて後退したように見えても、パターン型脱毛ではない成人は多くいます。大切なのは止まっているかどうか。10代後半〜20代に左右均一に少し深くなり、その後何年も同じなら、通常は成熟の変化です。
参考:: Kashiyama et al. 2021; Rassman et al. 2013
動き続けているサイン
同じ条件で数か月おきに撮った写真で、角が深くなり続けます。毛包が小さくなると、止まる前に細い毛を作るため、角の毛はすぐ後ろより細く短く淡くなります。片側が先でも通常は両側が動きます。同時に頭頂部の地肌が増える場合もあり、遺伝的傾向があるため近親者に同じ脱毛があると可能性は上がります。米国皮膚科学会は、兆候がわずかで数か月〜数年気づかない場合があると説明しています。記憶より日付付き写真が役立ちます。
参考:: American Academy of Dermatology
女性のこめかみの後退
女性型脱毛では通常、前の生え際を保って頭上が薄くなりますが、米国皮膚科学会はこめかみ付近や加齢による生え際の軽い後退も説明しています。他にも2つの原因があります。きついポニーテール、お団子、編み込み、エクステ、頭を覆うものによる牽引は、前とこめかみの切れ毛や後退から始まる牽引性脱毛を起こし、続くと永続的になることがあります。前頭部線維性脱毛症は主に閉経後、前と横を帯状に後退させ、眉の脱毛を伴うことが多くあります。
参考:: American Academy of Dermatology
こめかみを記録する方法
月1回ほど、乾いた髪を後ろに上げ、必要ならヘアバンドを使い、カメラを目の高さにして同じ光で正面を撮ります。短いカットは角を露出させるため、髪の長さもそろえましょう。左右を別々に、前月だけでなく最初の写真と比べ、3〜6か月の傾向を見ます。無料のGlowUp Faceチェックは中央から左右の角がどれだけ後ろかを本人の顔の三分割を基準に測り、非公開の記録で月ごとの変化をグラフにします。
参考:: Canfield 1996
皮膚科に相談する目安
緩やかで均一なこめかみの後退はよく見られ、通常は緊急ではありません。相談したいときに皮膚科で原因と選択肢を確認でき、治療は早いほうが結果を得やすい傾向があります。急な後退、眉の薄さを伴う帯状の後退、斑状の脱毛、切れ毛、頭皮の痛み・かゆみ・皮むけ、薬や病気のあとに始まる変化では早めに予約してください。パターン型ではない原因や、早期治療が大切な原因の可能性があります。
参考:: American Academy of Dermatology
