つむじとは
毛包は斜めに生え、頭頂部では中心の周りで向きが変わるため、髪が渦状に広がります。つむじが1つでも2つでも自然なパターンです。頭頂部や前の生え際で毛が立つ生えぐせも、その一種として捉えられます。中央では自然に髪が分かれるため、特に直毛、細い毛、明るい毛、短い毛では地肌が少し見えます。つむじは子どもの頃からあり、昔の写真にも写ります。2つある場合は間の毛も分かれ、薄毛と見間違えることがあります。
参考:: Samlaska et al. 1989
頭頂部の薄毛の見え方
男性型脱毛では、頭頂部にほぼ円形の薄い範囲ができ、徐々に広がることがあります。ノーウッドのIII vertexは、主に頭頂部が薄く、前側はIII以下の状態を示し、後の段階では前と頭頂部がつながります。BASP分類は男女とも頭頂部の密度を別に評価します。毛包が小さくなると、毛は生えなくなる前に細く短く淡くなり、つむじの中央より広い範囲に、はっきりした境界なく地肌が見えます。女性では頭上全体と分け目が広がることが多く、ルードヴィヒ分類で表します。
参考:: Norwood 1975; Lee et al. 2007; Ludwig 1977
見分けるポイント
上から見ると、つむじは「点」、薄毛は「範囲」です。つむじでは1点から髪が渦状に広がり、そのすぐ周囲には密度があります。薄毛では、髪が分かれていない部分にも広く地肌が透けます。頭頂部の毛を側頭部や後頭部と比べ、同じ太さなら安心材料ですが、細く短い毛が多い場合は毛包の小型化の手がかりです。年月の変化も確認しましょう。つむじは昔と同じ形ですが、薄い範囲は緩やかに広がります。自分の頭頂部は見にくいため、家族、美容師、合わせ鏡が役立ちます。
参考:: American Academy of Dermatology
薄毛に見せる照明の落とし穴
頭頂部の写真は条件に左右されます。浴室、エレベーター、試着室などの真上のスポット光は毛の間へ入り地肌で反射し、近距離のフラッシュも同様です。濡れた髪は束になって隙間ができ、オイルやジェル、洗った直後の細い髪でもそう見えます。短いカットはつむじを覆う毛が減ります。暗い髪と明るい肌は隙間を強調し、明るい髪と明るい肌は実際の薄さを隠すこともあります。腕を伸ばすだけではカメラが斜めになることもあります。毛髪測定のレビューで標準化した写真が重視されるのは、毎回同じ条件にできるからです。
参考:: Chamberlain & Dawber 2003; Canfield 1996
頭頂部の変化を医師に相談する目安
緩やかな頭頂部の薄毛はよく見られ、選択肢を知りたいときに皮膚科へ相談できます。数日〜数週間で範囲が現れる、なめらかな円形になる、皮むけ、痛み、ヒリヒリ、かゆみ、切れた毛の黒い点がある場合は早めに受診してください。円形は円形脱毛症、皮むけは処方治療が必要な真菌感染などの可能性があります。アフリカ系女性に多い中心性遠心性瘢痕性脱毛症は、頭頂部の小さな円形範囲から外へ広がり、永続的な瘢痕を残すことがあるため、早期評価が大切です。
参考:: American Academy of Dermatology; NHS
